連続テレビ小説 ちむどんどんの挿入歌 part1 椰子の実(工工四付き)
たっちゃんです。
やっぱりと言うか、当然かもしれませんが、教室の中でも、現在放映中の「連続テレビ小説 ちむどんどん」が度々話題に上がります。
聞けば、2000年初頭にあった沖縄ブームの原動力の一つにもなった、同じNHKの朝ドラ「ちゅらさん(2001年放送)」以来の沖縄を主要な舞台としたドラマとなるそうです。
ちむどんどん三線シーン
沖縄の物語ですから、三線はそのうち出てくるだろうと思っていた所、二話目にしていきなり三線とかんから三線が登場して喜びました。
父の賢三さんと末娘の歌子ちゃんが、良い雰囲気(琉球地方の民家)の中で歌っていたのが、今回紹介する「椰子の実」です。
ドラマの中で歌われた椰子の実を、賢三さんの様に爪弾いてみたいと思い、今回、工工四を教室の先輩にお願いして、さっと書いて頂いた次第です。
日本の歌百選の唱歌「椰子の実」
椰子の実は沖縄民謡ではありませんが、三線の調べに乗せると、まるで名曲「芭蕉布」などと同じく戦後に作られた琉球の民謡の様にも聞こえます。
明治時代に活躍した詩人、島崎藤村(しまざき とうそん)が書いた詩に、昭和の時代になってから、オルガンで知られる大中寅二(おおなか とらじ)が曲を付けたそうです。
興味深く思ったのが、民俗学者の柳田國男が伊良湖岬に滞在した際、恋路ヶ浜に流れ着いた椰子の実の話を友人であった島崎藤村に伝え、この詩が出来上がったといいます。
余談になりますが、柳田國男自身も、かつては松岡國男というペンネームでの詩作活動をした詩人でもあったそうです。
ちむどんどんの物語の中では、東京からやってきて比嘉家と交流を持っていた、戸次重幸演じる青柳さんが民族学者として紹介されていましたが、モデルは柳田國男だと言う話もあります。
柳田國男の「蝸牛考」での方言周圏論での日本語に付いての考察や「海南小記」「海上の道」などの琉球文化について記された著書は、三線を始めたこの数年の間に勧められて読み、いたく感銘を受けまして、こうして、三線伴奏の椰子の実を耳にし、改めて良い歌だと思ったと同時に何かの縁を感じた次第です。
沢山の歌手にカバーされており、沖縄系だとBEGINや夏川りみさんが歌われてました。
椰子の実の歌詞
画像は渥美半島 伊良湖岬にある椰子の実の歌碑です。
椰子の実の歌詞は、古い言葉が使われており、ちょっと判りづらいかもとは思いますが、こうして眺めると、ネイティブな沖縄の方言と比べたら意味は案外楽に理解できるかと思います。
一.
名も知らぬ 遠き島より
流れ寄る 椰子の実一つ故郷(ふるさと)の岸を 離れて
汝(なれ)はそも 波に幾月(いくつき)二.
旧(もと)の木は 生いや茂れる
枝はなお 影をやなせるわれもまた 渚(なぎさ)を枕
孤身(ひとりみ)の 浮寝(うきね)の旅ぞ三.
実をとりて 胸にあつれば
新(あらた)なり 流離(りゅうり)の憂(うれい)海の日の 沈むを見れば
激(たぎ)り落つ 異郷の涙思いやる 八重の汐々(しおじお)
いずれの日にか 国に帰らん
椰子の実の工工四 ダウンロード
>>> ダウンロードはこちらから
こちらが、工工四になります。
三線はシンプルなメロディに沿って音を鳴らすだけなので、初心者の方にも割りと簡単に音を拾えるのでは無いかと思います。
この先、物語が進んで行くと、また色んな唄が出てくるかと思いますので、その時はまた紹介出来ればと、「ちむどんどんの挿入歌 part1」とさせて頂きました。
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